㈲カープタクシー乗務員さんの納涼会にお邪魔したときのことです。私の正面に座っていた宮本乗務員と求人の話になりました。

笑顔が素晴らしい宮本さんは今年で67歳、当社に入社後、二種免許を取得し、今年で13年目のベテラン乗務員です。ノーストレスでタクシーが天職、もっと早くタクシーに乗っていれば良かったとまでおっしゃっています。

宮本さんは以前は上場会社の営業職でしたが、早期退職後、タクシードライバーに転職しました。
カープタクシーの規模・業績・歴史、マル協加盟、無線配車が多いなど、そういった事前知識はまったくなく、たまたま選んだのがカープタクシーでした。

転職当初は世のイメージどおり、「なんでタクシーなんかに」と奥様から言われていましたが、新人から5年くらい年収500万円台後半を継続し、また、生き生きと仕事をされる宮本さんを見るうちに、奥様のタクシードライバーに対する印象も変わってきたそうです。

宮本さんに質問してみました。「もし仮にお子さんからタクシードライバーに転職したいと言われたら、どうしますか?」
即答でした「勧めますよ(笑)」

宮本乗務員原稿

前向きに仕事をしている人を採用情報ページで紹介したい、と取材の申し入れをしたところ、「文章にして持ってきますよ」と、ありがたいお言葉をいただきました。
画像は実際にいただいた原稿の1枚目です。レポート用紙6枚の大作でした。
タクシードライバーは結構良い職業ということ、あるいは、目標をもって自律的に仕事をするのは素晴らしいということが、これをご覧になった読者の皆様には気付いていただけるのではないでしょうか。

以下は、加工・脚色なく原文のままをタイプしたものです。

私が俯瞰した広島中心市街地とその営業方法

はじめに

タクシー乗務員の場合、安全運転と無事故無違反は、前提条件であり、かつ、最重要案件です。最初は、バックする度に後方バンパーをよくぶつけたりしたものですが、最近は、それもなくなりました。
『降りて確認する習慣』が身に付いたからでしょうか。

タクシー乗務員にとって『広島市(繁華街)は、プランクトンが常に自然発生する豊饒なる漁場』です。その面積は、数百メートル四方ですが、そこにはあらゆるものが凝縮されています。
そうです。そこを攻めるんです。まして、我がタクシーには、マル協チケット(注1)と無線配車(注2)が有ります。
準備は整っています。
月70万円以上の運収(編注 売上のこと)は、むずかしくないでしょう。
やる気も持って根気強く『流す』だけのことです。

(注1 マル協チケットは毎日数枚有り、土日はほとんどありません)
(注2 無線配車は、7回前後が毎日です(編注 宮本さんは夜日勤なので7回前後ですが隔日勤務はその倍あります))

営業数字について

仕事をなす場合、まず目標設定が大事になります。それは、十人十色でしょうが、私の場合『自分の存在意義』を全体の上位部分に設定します。
なぜか?
どうせやるからには、それが挑戦しがいが有るからです。
よく、他人から「何でゴルフ(月曜日)(編注 ㈲カープタクシーはA勤、B勤ごとに愛好家で集まって月曜日にゴルフをしています)の後まで、仕事をするの?」と云われますが、私は笑って「昨日、休んだから」と答えるだけです。

私には、明確なる下記の数字目標が有るからです。無理しなくても最低2万の運収が稼げるからです。
それは、

1日2.9万円の運収×26日=75.4万円
1日3.0万円の運収×25日=75.0万円

月曜日~木曜日 2.8万円×4日=11.2万円
金曜日~土曜日 3.4万円×2日=6.8万円
6日で18.0万円

上記の数字から月75.0万円を最低目標として、維持、継続させることです。
12月は別枠で100万円目標です。

例えば、12月100万円目標としたら、最低95万円が出来るものです。
如何に目標が大事かおわかりでしょうか。
今まで10年間、この数字は維持してきました。残念ながら、12月はチョット未達も有りましたが。
目標に対して、念じて突き進むんです。わずかばかりのプレッシャーを自分に掛けるだけで達成出来ます。
最近は、毎月90万円以上する人もいます。立派なものです。余談ですが、こういう人は、「ねたみ」「そねみ」「やっかみ」とは無縁です。勉強家ではないでしょうか。それがあったら、物事は前進しませんから。

現在、私は67才ですが、年金も貰っています。年92万円カットされていますが、カープタクシーの収入(年総収入570万円)で十二分にカバーしています。ちなみに年金は2ヶ月26万円貰っています。自分がやれる間は、今のペースでやりたいと思っております。

さて、タクシー乗務員で570万円稼げるなら、大卒の22才の初任給が22万円/月が現状ですが、比較したらどうでしょうか。
この業界は、2年も経験したら45万円/月は稼げるのではないでしょうか。

上記に紹介した通り、むずかしい課題はないと思います。ただ、自動運転、ライドシェア等の将来課題が最近浮上しています。
これは先行が読めません。
日本の人口動向と技術革新次第では、20~30年後は運転手不要の日がやって来るかもしれません。
但し、日本社会では、タクシー会社の存在意義は大きいものが有り、それは存続しつづけるでしょうが。

本題に戻ります。

その達成する方策について紹介します。
ごく簡単に『営業は足で稼ぐ』です。
そうです。
流し営業×時間=運収です。
これが基本です。
上記に述べた通り、カープタクシーには無線配車が有ります。
うまく組み合わせて実行すれば、更に有効なるものになるでしょう。

①流す場所と時間帯
夕方
稲荷橋~電車通り~中央通り~Uターンして中央通り~左折して旧市民球場~又戻って電車通りへ~そごうデパート~電車通り・八丁堀~橋本町~先の手順へくり返し
その間、無線配車が2~3回有ります。

食事・休憩

夜間(~PM10:00まで)
流川通りメインに並木~三井ガーデンホテル裏筋~全日空(編注 現在はANAクラウンプラザホテル)へ

その後は、いわゆる繁華街中心に流す。
流川通り・薬研堀通り・仏壇通り・胡通り・中新地・弥生町通り
を色々組み合わせて流す。

②私の精神的格言
早い時間帯の流川通り・・・流すタクシーがいません。
困った時の弥生町通り・・・1:00以降はチャンスが大。
通りの出口は幸運が待っています。意外と人が立って待っています。
信号待ちの先頭車両ならチャンス大です。

『幸運は、平等にそして均等に、精進する者にやって来る』

・550円のご乗車 流川まで。次にすぐ廿日市まで 別の人がご乗車。
・2万円前後の運収が4日間も続きました(前代未聞)。しかし、その後、3万円以上の運収が6日間も続きました。
悲運が続いても、幸運はそれ以上にやって来ました。

おわりに

私はNHK深夜便のリスナーです。
AM2:00より洋楽、3:00より邦楽が毎日有り、特に洋楽が好きです。
これを聞いていると、仕事のプレッシャー、ストレスが解消されます。60年前後のエルビス・プレスリーは特に好きです。
現役サラリーマン時代は、腰痛と営業達成の為のストレスに悩んでいましたが、カープタクシー乗務員になり、すっかり両方が解消されました。自分でも驚きです。
現在、月に2回、A勤とB勤のゴルフコンペに参加していますが、最近80台が出なくなり、どうしたものかと練習に励み、以前の感覚を取り戻したところです。8月は80台が出そうな感じがします。

『精神一到、何事か成さざらん』です。

宮本洋行

いかがでしたか?
自律的かつ誠実に仕事をし、余暇・趣味も楽しんでいる宮本さんの姿が目に浮かびます。

働くうえで大切なのは『主体的に仕事をすること』と『仕事を楽しめること』。
そうすれば自ずと結果はついてくるものです。
タクシードライバーに限らず、どんな職業でも同じではないでしょうか。